本日(2014.01.25)、日本大学 理工学部にて公益社団法人 土木学会 主催の「地盤工学セミナー」に参加してきました。

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■プログラム■

10:00~10:05 開会挨拶 三村 衛 (地盤工学委員会 委員長)
10:05~10:30 『2011年東日本大震災と地盤の品質評価に関する新しい資格制度 について』 末岡 徹 (公益社団法人地盤工学会 会長, 地盤品質判定士協議会 会長)
10:30~10:55 『地盤事故根絶を目指すための住品協の取り組み』 村上 満 (住宅地盤品質協会 理事長)
10:55~11:20 『戸建住宅における基礎・地盤トラブルへの対応』 伊集院 博 (旭化成ホームズ株式会社)
11:20~11:45 『戸建住宅の地盤調査と基礎設計の現状と課題』 松下 克也 (株式会社ミサワホーム総合研究所)
  (昼 食)  
13:00~14:00 『戸建住宅基礎・地盤のトラブル事例』 藤井 衛 (東海大学)
14:00~14:40 『東京地方裁判所における建築関係訴訟の実情について』 加藤 靖 (東京地方裁判所 裁判官)
  (休 憩)  
14:50~15:15 『地盤にまつわる建築裁判例の分析と地盤トラブル事例への展開』 秋野 卓生 (弁護士法人 匠総合法律事務所)
15:15~15:40 『調停・専門委員から見た地盤に起因する建築紛争の実態と今後の課題』 諏訪 靖二 (調停委員)
15:40~17:00 総合討論

『2011年東日本大震災と地盤の品質評価に関する新しい資格制度 について』末岡 徹氏 (公益社団法人地盤工学会 会長, 地盤品質判定士協議会 会長)

1. 2011年東日本大震災について

●マグニチュード: M9.0

●津波高さ(max): 43m

●主な被害(2013.01.30現在): 死者:15880人、行方不明:2700人

●被害総額:約23兆円

2.東日本大震災の教訓

東日本大震災・地震の特徴

(1)海溝型地震であること

(2)公共構造物と私有地財産の安全性レベルの違い

(3)BCP(事業継続計画)と鉄道・産業施設等のシステム安全性の重要性

(4)法体系の整備

3.地盤工学会の提言

1.地盤の液状化による戸建住宅、ライフライン、道路施設等の被害と復旧・復興

2.丘陵地の造成宅地の被害と復旧・復興

3.巨大津波による被害と復旧・復興

4.広域の地盤沈降と低平地における浸水対策

5.災害廃棄物、津波堆積物、放射性物質汚染土壌など、地盤環境問題への対処

6.自然斜面、切土および各種社会基盤施設(道路、鉄道、河川、農業、下水道、港湾、空港、電力)の復旧・復興と地盤工学技術の活用

7.産業施設等の復旧・復興と地盤工学技術の活用

8.シビアアクシデント対策

9.資格制度と教育・広報

ー資格制度に関連する提言ー

提言2.7 戸建住宅新設にあたっての施主への説明責任

住宅建設業者(住宅販売者)は、住宅を建築する際は、建物の安全に加え、その基礎地盤である宅地に関する安全性についても、施主(住宅購入者)に説明するとともに、施主の希望に応じて採用できる各種耐震補強対策工法とそのコストと効果、ならびにこれらの代替えとしての地震保険等への加入について説明することが必要。

提言9.1 地盤品質判定士(仮称)の資格制度の設立

地盤工学の専門知識と倫理観を有する技術者が、社会において適切に評価され、地盤の品質を確認および説明する業務において幅広く活躍することによって、主に宅地における地盤災害の防止や軽減に貢献することを目的として、新たな技術者資格「地盤品質判定士(仮称)」の制度を設立する。

4.地盤品質判定士資格制度について

http://www.jiban.or.jp/jage/